※ヤンデレなブラウン注意
「やんでれ?」
「うん、ヤンデレ」
案の定、はヤンデレなんて知らなかった。
とりあえず判りやすいように喩えて伝えてみることにする。
「病んでる、デレデレ、この2つのスペルカードを合体するとヤンデレが生まれます。そしてこのヤンデレが今ブラウンについてます。超アクティブ状態です」
「強いの?」
「ある意味かなり強い」
「まあ、見せて貰いにいこうかしら!」
「喩えだから! 本当にペルソナじゃないから! あくまで性格みたいなものだから!」
園村といい桐島といいといい、なんでこんなに天然さんが多いんでしょうか!
とりあえず必死な俺の訴えに、は立ち止まってくれた。しかし、また何か考え込んでいる。
「……あら? でも待ってよ、さっき“病んでる”って……。えっ!? 上杉くんたら何処か悪いの? 知らなかったわ!」
「ある意味まあ悪いのかな……」
「ちゃんと見てこなきゃ! 何かあってからじゃ大変だわ!」
慌ててまた走り出したは、すぐにびったりと足を止めることになった。
い つ の 間 に か
俺たちのそばに、上杉がいたのです。
ブラウン止めてくれ。なんか凄い怖い目してる。お調子者のはずなのに据わってる。目が据わってる。
「姉とナオりんたら二人きりで何してんの?」
俺はお前のヤンデレぶりによる被害を受けないためにに説明してただけなんで他意はないんです。
冷や汗が止まらない俺の代わりに、何も知らないがにっこり笑って両手を合わせた。
「あら! 良かったぁ、上杉くんを探そうとしてたところなの!」
「えっマジ? 何か超運命的な登場しちゃった、おれ様!」
「うふふ、あんまり具合悪くなさそうで良かったわー」
そりゃあ具合は絶好調だろう。大好きな女の子が自分を探してたとか言ってきたんだから。
お空と俺の胸中は曇天ですが、この二人はどピーカンの笑顔満点だ。
「いくら具合が悪かったって姉に会ったら全回復しちゃうぜぇー」
「冗談でも嬉しいわ」
「いやこれマジなんだって!」
上杉が驚くべきスピードでとの距離を詰める。そしての手をとり、じっと彼女の顔を覗き込んでいた。
さすがのお姉さんも両手を掴まれ顔を近付けられたら恥ずかしいようです。珍しく顔が赤い。
せっかくだからよく見ておこうか……なんて思ったけど、上杉の視線が一瞬刺さったので止めておく。
「あー……二人とも、あの、とりあえず稲葉たちと合流しないか? あっちも用事済んでるだろうし」
「おれ様もうちょっとといたいんだけどなぁ。ナオりんと違って二人きりで過ごせてないし」
「まあ、もう集合の時間? なら急がなきゃね!」
「そうっすね! 行こうぜ姉、ナオりん!」
――にすんなりついてく分、全然まだまだ良いほうなのかな……。
俺は多分一生、上杉のあの視線には慣れないと思う。
だけどもし、どんどん拍車がかかっていってしまったらどうなるのか。
俺は、が上杉の想いをうまく受け止めてくれるよう祈るしかない。
「よーし今日は御影遺跡行くぞー」
「やっちゃるぜー!」
「私もー!!」
と一緒にいれば、上杉は何時もの上杉のままなんだからな……。
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