【さん付け】
エステル「何ではラピードのことを、ラピードさんって呼ぶんです?」
「と、年上の方は敬うべきと……」
カロル「年上って……ラピードは犬だよ?」
「ら、ラピードさんはラピードさんだから!」
ユーリ「人間に換算したら年上ってのは間違いでもねーけどな……」
エステル「でもやっぱり一番の理由は好きだからです?」
「ううっ!」
カロル「結構判りやすいね、って」
【何でですラピード】
「えへへ……」
ラピード「ワウッ」
エステル「ラピード、心なしかになついてる気がします」
ユーリ「そうかもな」
エステル「とラピード、楽しそうです。一緒にいた期間はわたしの方が長いのに」
ユーリ「そうだな」
エステル「やっぱりラピードも、その……ある方が好きなんです?」
ユーリ「何の話だ?」
エステル「! な、なんでもありません……」
【カロルと】
カロル「…………」
「…………」
カロル「…………えっと」
「……私が怖い?」
カロル「えっ! な、何て言うか、怖いとかじゃなくて……」
「大丈夫……子供に怖がられるの、慣れてるから……」
カロル「そうなの……?」
「……よく“死神だ”って泣かれる……」
カロル「な、何かごめん……」
「……気にしないで」
【の一人旅】
ジュディス「ってずっと旅をしていたのよね? 女の子ひとりじゃ危ないでしょう?」
「ジュディスも旅してるんでしょ、同じだよ」
ジュディス「私の場合は、友達が一緒だったから。今はあなたたちがいるし、純粋な一人旅はしたことがないの」
「わ、私もあれだよ。ほら、この子がいるからひとりじゃないよ」
カロル「この子って、それ……武器だよね……?」
「だ、だめか」
カロル「いや、だめっていうか……」
ジュディス「ふふ。まあ、今は私たちが一緒だから大丈夫よね」
「うん……」
リタ「この危なっかしさでよく一人旅できてたもんだわ」
【一目惚れ仲間】
パティ「はラピードに一目惚れしとるんじゃったの」
「う、うん……。パティはユーリに一目惚れしてるんだよね」
パティ「うむ。お互い手強い獲物ではあるが、だからこそ釣り上げた時の喜びもひとしおじゃ。頑張ろうなのじゃ」
「そ、そうだね」
パティ「そしてゆくゆくは共にゴールインの万々歳なのじゃ! 一気に家族が増えるぞ♪」
「そ、そうなの?」
パティ「ユーリとラピードは家族みたいなものじゃ。つまりうちともその仲間入りじゃ。姉妹になるのじゃ」
「なるほど……」
パティ「うちのことは気兼ねなく“お義姉さん”と呼ぶがよいぞ」
「えっ、パティがそっち!?」
【瞳の色】
「ラピードさんの目って綺麗だなあ」
ラピード「ワフッ」
エステル「ふふ、確かに綺麗ですね」
「エステルの目も綺麗だよね、若葉みたいに透き通った緑で」
エステル「は、恥ずかしいです。けど、ありがとうございます、」
「えへへ……。みんな、綺麗な目してるから見てるの楽しいね」
ユーリ「人と目ぇ合わせるのもダメだった奴が成長したもんだな」
レイヴン「なーなーちゃん、俺様はー? 俺様の目はどーよ?」
「えっ? ……あ、えっと……森の中の泉の色みたいで、綺麗です」
レイヴン「やったー誉められちゃったー♪」
ユーリ「おっさん、ほぼ無理矢理せがんでたろ」
「いや、綺麗だって思ったのは本当にだから。……何だか、懐かしかったし」
ラピード「クーン……?」
【女の人が好き】
カロル「何でレイヴンは沢山の女の人に手を出すの?」
レイヴン「手を出すって、人聞き悪いなぁ少年。女の子たちがおっさんを放っておいてくんないのよ」
リタ「またテキトーなことを……」
「レイヴンさん自体はそんなつもりがないにしては……デレデレな気が……」
レイヴン「酷いわちゃぁん。俺様、結構一途なタイプなのよ?」
ユーリ「どの口が言ってんだ、どの口が」
「つまりレイヴンさんは、一途に想う人が未だにいるために女性に対してうやむやに振る舞ってるということですね……。なるほどー」
レイヴン「およよ、そうきたか」
リタ「、純粋に解釈してやんなくていいのよ。そういうとこは」
カロル「らしいよね……」
レイヴン「美しい解釈してもらえたから、おっさんもう言い訳に困らないわ」
ユーリ「テキトーに女遊びしてるのはどんな理由あってもアウトだろ」
【続・女の人が好き】
カロル「前にさ、レイヴンが色んな女の人のとこフラフラするのは今でも好きな人がいるから、みたいな話したよね」
ユーリ「そんな話もしたっけな……」
「一途なのは素敵だよね。でも……そのせいか、レイヴンさん、たまにすごく寂しそう」
カロル、ユーリ「……」
「想い続けるのも良いけど、そういうのも丸ごと包み込んで、また一途な気持ちを向けれる人が出来るといいね」
カロル「そうだね。ボクには一途なレイヴンって未だに想像つかないけど……」
ユーリ「右に同じ」
レイヴン「何なにー? おっさんのこと呼んだー?」
ユーリ「呼んでねーよ。ただがおっさんのこと“寂しそうだからまた新しく一途な恋が出来たらいいね”って言ってただけ」
レイヴン「やだーもーちゃんったら俺様のこと心配してくれてたの!? じゃあ早速、俺様の一途な想い受け止……」
「いつか私も、一途に想い合える人に出会えたらいいなあ」
レイヴン「……」
ユーリ「……に流されるって相当だぜ、おっさん」
カロル「ドンマイ……」
レイヴン「……ぐすん」
【ラスト・女の人が好き】
※ザウデのゴーシュ&ドロワット撃破後
「レイヴンさんが一途に想ってたのはキャナリさんで、キャナリさんはイエガーと恋仲だったなんて……」
エステル「複雑で悲しい恋です……」
「私……なにも知らずに偉そうなこと言ってましたね。本当にごめんなさい、レイヴンさん」
レイヴン「え? いやいや、ちゃんが気にすることないわよ。整理もついたしね」
カロル「じゃあ、これからはレイヴンがまた真剣に恋愛できるんだね」
ユーリ「昔の恋が必ずしもおっさんの女好きの理由ってわけではないだろうけどな」
レイヴン「うん、その点に関しては天性のものだからどうしようもないわ」
リタ「だからって開き直らないでよ」
「天性のだったんだ……」
ジュディス「逆に女性に対して真摯なレイヴンなんて想像つくかしら?」
一同「……」
「れ、レイヴンさんを本気にさせる素敵な女性が現れれば、きっと大丈夫だよ!」
パティ「そうじゃの~。じゃがこれはもう、一生治らない癖かもしれんのじゃ」
フレン「レイヴンさん、頑張って下さい」
ユーリ「オレらと旅してるうちは女遊びする余裕も無いだろ」
レイヴン「いつも通りにしてもらえるのは有り難いけど、ちょっとぐらい優しくして欲しいっ!」
【どこで麗しの星を知った?】
パティ「そうじゃ。確認しておきたいことがあったのじゃ」
「なにかな?」
パティ「は一体、どこで“麗しの星”のことを聞いたか教えてほしいのじゃ。ちょっと気になっての」
「ああ、カドスで話したアレだね。……教えてくれたのはお母さんだったよ」
ユーリ「の母親も“麗しの星”を探してたのか?」
「ううん。お母さん自身が『旅先で会った海賊から聞いた』って言ってた。……あ、もしかして……」
パティ「うむ、もしかするかものぅ……」
ユーリ「世間は思ったより狭いもんだな……」
【お姉ちゃん気質】
「……」
ジュディス「どうしたの。そんなにじっとあの子たちを見つめて」
「うん。カロルとパティを見てたら、弟と妹のことが懐かしくなっちゃってさ。子供は元気なのが一番だよねぇ」
エステル「、兄弟がいたんですね。だからカロルたちのことを心配してたんです?」
「かもしれないなあ。でも、純粋にあの二人って心配になっちゃうし、子供の未来を守るのは年上として当然の務めでしょ?」
エステル「ちょっと気持ちわかります、わたし」
「でもエステルも結構心配かけるよね、周りに」
エステル「えっ? そ、そうなんです……?」
ジュディス「みたいよ。気を付けなくちゃね、エステル」
エステル「は、はい……。なるべく心配かけないように頑張ります……」
「そういう素直で健気なとこがまた守りたくなっちゃうんだよなぁ」
【まるで別人】
ユーリ「旅の初めん時はどうなるかと思ったけど、いい意味で変わったな。」
カロル「すっかり明るくなったし、もう死神なんて呼ばれないよね!」
「言われないにこしたことないね、うん!」
ジュディス「旅の中で少しずつ変わっていくの、見ていて楽しかったわ。これからも楽しませてね」
「楽しいことは特にできてない気がするんだけど、うん!」
パティ「返答もトビウオのように早いし、まるで別人なのじゃ。いいのう」
リタ「確かにジメジメしてるのよりよっぽど良いわね」
エステル「リタも、が明るくなったこと喜んでます」
リタ「そ、そんなんじゃないわよっ」
レイヴン「リタっち素直じゃないもんねぇ。おっさんは今も昔もちゃんは素敵だと思うわよ♪」
ラピード「ワオーンッ!」
フレン「気のせいか術技のキレや料理の腕も上がったように感じるよ。絶好調だね、」
「ふふ……これからもどんどんパワーアップしていくよー!」
ユーリ「本当に別人じゃねえだろうな……?」
【銀雪の狼の首領】
レイヴン「ちゃん。〈銀雪の狼〉ってわかる?」
「はい。ドンがくれた手紙に書いてたし、お母さんが首領でしたから」
カロル「えっ! のお母さん、ギルドのボスだったの!?」
「うん。今はなくなったけど、どうもカルボクラムを拠点にしていたギルドみたい」
レイヴン「そうでなくとも少年が知らないのも無理ないわな。〈銀雪の狼〉に関する資料は徹底的に潰されてるし」
ユーリ「どいつの仕業か知らねーけど、どうしてそんな七面倒くせえ真似したんだ? なくなっちまったギルドだろ?」
レイヴン「んー……。どうしてだろうねえ」
「そのことも含めて、私、これから調べていくよ。もちろん旅が最優先だけど」
ユーリ「おう、手が空いたら手伝ってやるぜ」
カロル「ボクも! のお母さんのギルド、どんなだったのか気になるし!」
レイヴン「ギルドについてはわからんけど、おっさん知ってることがあるよ」
「え?」
レイヴン「ちゃんのお母さん、口より手が先に出るタイプだったみたい」
「……」
【ユーリのあだ名と彼女の記憶】
ユーリ「今更なんだけどひとつ聞いても良いか?」
「何個でもどうぞ」
ユーリ「おう、気前良いな。ま、とりあえず今はひとつで。おまえとオレが初めて会った時のことなんだけどな……」
「ラピードさんはいつまでも私の王子さまだよー……」
ユーリ「ふやけんなって。でだな、あん時オレがって呼んだ時、おまえ“懐かしい”って言ってたろ? あれどういうことだったんだ?」
「あれは――……私、家族から“”って呼ばれてたんだ。だからだね」
ユーリ「おまえの家族がか……。なるほど」
「おまけに記憶喪失の陰気臭い一人娘の一人旅じゃあ、ギリギリ他人と会話は出来ても名前を呼ばれる機会なんてないから……いやぁ、あの時は本当に心に沁みたよ」
ユーリ「そっか。じゃあこれからもって呼んで平気なんだな?」
「もっちろん。今後ともよろしくね、ユーリ」
ユーリ「おう、こっちこそ頼んだぜ。」
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