また睡眠欲が来ました。
なんかひとりで眠らせてもらえない日が多くてぐったりというか。ブルーノや遊星はまだ良いとして、ジャックがいると妙に緊張してしまいます。ジャックめ、ジャックめ!
それにしても、ああ、最近どうしてこんなに眠いのかな、なんてぼんやり考える。
「最近は天気が良いものね。あと、思ってること全部口に出てるわ」
「えっ」
「気付いてなかったの?」
頷く俺に、アキは苦笑した。
ちなみに今日は予定も無いので、珍しくアキとのどかな午後を過ごしている。
デュエルアカデミアの話なんかは聞いていてすごく楽しい。アキの制服姿も一度拝見したが、あれは完璧すぎた。ただ、純情な青少年代表として言わせて貰うと、スカートはもう少し長い方が安心である。目のやり場的な意味で。
「あー、学校やべーなー……」
元の世界に戻ったら、遅れを取り戻す為にも猛勉強しなければいけないだろう。考えただけでぐったりしてきた。
「良かったら、私、教えるわよ」
「え!?」
「勉強。あなたも一応学生なんでしょう?」
デュエルの勉強も良いけれど、しっかり教養も身につけないとね。
そう言って笑うアキの言葉はまさしく真理だった。ただでさえ俺の脳みそは勉強に不向きなんだから、今からでも鍛えておかないとマズい。
「じゃあ文系中心にお願いできますかね……? また今度からで良いから」
「判ったわ」
俺とアキの勉強の進み具合の差異も確認しなきゃだし、今日はとりあえず無理だろう。つかアキは何歳だ? そしてやっぱり眠たい。
困るなぁ。久々にアキちゃんと話せてるのによ……。
ポッポタイムは男だらけだからすごく新鮮だ。ああ、可愛いな本当に。
「嫌だ、アキちゃん可愛すぎて寝たくない!」
「い、いきなり何言ってるのよ!?」
「頼む、べしんと一発頭はたいて! 眠気覚ましを!」
「いやよ、そんなこと頼まれてもやれるわけないでしょ馬鹿!」
赤い顔で声を荒げるアキの意思は固いようだ。確かに俺、変なこと頼んでるし、仕方ないよな。
「うん、ごめん。……なんか俺本当に眠たくて」
「寝たらいいわ。誰が咎めるわけでもないんだから」
「でも、よく邪魔されんだよー……」
子供が拗ねたみたいな声でぼやいたら、アキは小さく笑った。
「私が、邪魔されないように見張っててあげる」
「マジ?」
「うん。だから、大丈夫よ」
俺は眠くさえなかったら小躍りしてたかもしれない。帽子を脱いで、ソファーに寝っ転がった。
アキの申し出に、有り難く甘えさせて貰うことにする。
「じゃ、申し訳ないけど寝かせて貰います……! おやすみ」
「おやすみなさい」
アキに「おやすみなさい」って言われるのは貴重な経験だ。ついつい頬を緩ませてしまった。
そんな俺にやっぱり笑って見せたアキは、宿題らしきものを引っ張り出し始める。
(ああ、マジで学生なんだなぁ……)
俺の意識は、あっという間に眠りへと落ちた。
◆◆◆
「あら、おかえりなさいクロウ」
「お、珍しいな。十六夜との組み合わせなんて」
「そうかしら? ……そうかもしれないわね」
「にしても、客がいるってのには……」
「良いの。なんだかを見てるだけで楽しいから」
「ははっ、なるほどな。……気持ち、判らなくもねーぜ」
「でしょう?」
「寝言すげーしな」
「ええ。さっきから夢の中でデュエルしてるみたいよ。負けてばかりだけど」
「……夢でも負けんのかよ」
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